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すまいる生活エッセー
第5回
デザインだけでは伝わらないマンションの性能を大切にしたい。


 マンション販売の現場では、実際のプランと違う「提案型モデルルーム」が多くなって、オプションと実際の見分けが難しくなってきている。マンションの性能はデザインだけでは伝わらない面も多い。作り手の姿勢が大切だ。


 酒飲みの法則その一および二


 一般的にいって、酒席での話し声は酔いとともに大きくなる。これを酒飲みの第一法則という。グループごとにひそひそやっているような宴会やリーダーの声だけに聞き入っているような宴会はろくなものではない。



 さる業界の人たちと飲んでいたときもいつのまにか声が大きくなっていった。話題はスポーツにおよび、記憶に残る相撲取りの話になった。体育会系の業界人は相撲全集をもっていると豪語し、知らないものは無いという勢いであった。そこでウルフと呼ばれた横綱千代の富士の話から発展して、たしか九州出身のホワイトウルフと呼ばれた痩躯の力士がいた。という話になった。


 一時大物を次々と喰って、話題になったのである。その力士名が出てこない。記憶の底が沸騰してきて力士の姿が浮かんでくる。しかし、同調するものも「ああ、いた、いた」で、次が出ない。酒飲みはたいてい都合よく一時的健忘症になることがあるので、記憶の呼び戻しノウハウを持っている。そのノウハウを動員して思い出そうとするがなかなか、出てこない。自信たっぷりの体育会系は、それは「大豪」か「麒麟児」でなければ出題者の記憶違いであるというようなことまで言い出している。話を別に持っていってもまたそこに戻る。みな、必死で記憶の底をサルベージしていた。かなりの時間が経過し、酒だけがどんどん進み、答えは出ない。


 と、その時、離れた席にいた若いカップルの男の方がレシートを持って帰りがけに、我らの席にやってきた。「それはますらおではありませんか」と顔を近づけて言って去っていった。皆「おおっ」と口をあけていた。それはまさしく「益荒雄」という力士であった。感動の嵐につつまれ、皆、大変気分がよくなったのは言うまでもない。酒席の話は他人に筒抜けであるというのが酒飲みの第二法則である。


マンションの性能を大切にしたい


 またしても異常にまえ振りが長くなっている。年をとってきたからだろうか。


 今回の「すまいる会議」では、大和ハウス工業札幌支店の札幌マンション営業所商品企画課の瀬口主任に話をうかがった。出会ったとき、スーツの胸ポケットに定規をさしていた。三角スケールという縮尺サイズが分かる製図の道具で、瀬口さんは、一級建築士で同社のマンション設計を専門に担当しているエンジニアである。そのスタイルが象徴するように、大変生真面目な話し振りで時々手帳を出してメモをとる。


 設計にのぞむ姿勢も、見かけだけでなく性能を重視したいということで、意見が一致して、心地よい対談となった。最近のマンションは、デザイン重視の傾向があり、モデルルームのインテリア演出が懲りすぎて、実際のイメージがつかめないようなものになっている場合がある。瀬口さんは、基本と性能を重視する「まじめな設計」を大切にしている人だ。同社のモデルルームを見るとそういう姿勢が伝わってくる。こういう人は一緒に酒を飲むと意外と面白いのだろうな、などと不謹慎なことを思いながらお話を聞いた。酒を飲まずともだんだん声が大きくなって、まじめなマンション談義となった。


 今回は、編集部の当初の企画では、オープンカフェで対談する写真を取りたかったようだが、筆者の頭髪事情を考慮してくれたのであろうか、室内での対談となった。まことにありがたい配慮である。



(不動産市況アナリスト 志田真郷)
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