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すまいる生活エッセー
第13回
経年美化、デザイン化する住宅、名人・達人・鉄人の時代について


 住まいのデザインが問われている。多くのハウスメーカーでは従来の企画住宅の枠組みを変えて、新しいスタイルの住宅を提案し始めている。マンションでも新しいプランニングが導入され始めている。これまで住宅設計の前提条件とされてきた「標準家族」が変化したこと、住まい手の事情に合わせて劇的にリフォームする「匠」の技術がテレビ番組などで紹介されるなど、時代は「名人・達人・鉄人」がもてはやされる傾向にあることなどが背景にある。


 異空間でのセッション、ワインが気になって・・・・


 先週は、すまいる生活編集部にこき使われた。普段の対談以外にトークセッションとか、マドリストとしてのコメント提供とか打ち合わせとかで週の半分が費やされた。トークセッションでは後半ワインを飲みながら進行したので、気分がよかった。セッションでのワインや食べ物は、写真撮影時点にきちんと並んでいる必要があるため、初めは、ただただ、眺めながらお話していたのである。リノベーションの達人長谷川さんも名人広瀬さんもお行儀良くしていらしたが、いつ、ドリンクOKになるのか気になって仕様が無かったなあ。



 それにしても長谷川氏の事務所はカッコがよかった。店舗という非日常的な空間造りを行っている人ならではの事務所で、古いビルの狭いエレベータに乗って四階に着くと、そこは異空間。あえてそういうミスマッチな感覚を意図しているのかと思うが、空間の魔術師・達人ぶりがうかがえた。



 翻って、分譲マンションや戸建て住宅の場合、いくら日常使う住まいであったとしても、プライベートとハブリックを仕切る伝統的な「常識」に機能性を付け加えるだけの発想でいいのだろうか。日照や眺望の良さも大切だけれど、灯台に住んでいるわけではない。もう少し、現代の家族にふさわしい新しい住まい空間の考え方が必要なのではないか思う。


デザインが問われている・・・


すまいる会議では東日本ハウスの設計課長池田さんにお話をうかがった。全国的には団塊世代などが中心となる二次取得が五割前後を占めるのに対して、北海道では、七割が一次取得層だとのこと。



 北海道の団塊世代の元気が無いと見るか、ジュニア層への支援に回っているとみるか微妙なところ。戸建て住宅においてもデザイン化が課題となっているとのことで、東日本ハウスでは外観とインテリアについて五つのコンセプトを取り入れ、アイデザインとしてまとめあげている。



 おそらく、「劇的ビフォー、アフター」というリフォーム番組などの影響もあって、住宅の空間デザインへのこだわりが強くなってきているのだろう。今までのような住宅では満足されなくなってきているのだと思う。おそらく戸建て住宅の復権は「庭」と住まいの連携を見直すことではないかと私は考えている。いずれ掘り下げてみたい。


経年美化という時代



 住宅は、年月を経るに従い劣化していく。経年変化とか、経年劣化といわれるものだ。その分、住宅の価値も下がっていく。最近はそういう考え方に対して、経年美化というコンセプトを打ち出している住宅がある。年とともに美しさを加えていくということである。



 ある機関が「成熟した大人の女性としての美しさを感じさせるのは何歳くらいか」という調査をしたところ、四十台前半という回答が最も多かった。該当年齢の女性たちのうれしそうな顔が浮かぶ。それにしても経年劣化した視力と頭髪のリノベーションは可能であろうか。





(不動産市況アナリスト 志田真郷)
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