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2005年7月巻頭言

札幌のマンションマーケットは転換期


 提案商品がマーケットを拡大している (都心回帰・マチュアードカップル・単身女性という3トレンド)


 札幌市内のマンションマーケットはここ数年4000戸前後で推移していますが、マンション需要の「内容」が随分大きく変化してきています。


 中央区を中心とする「都心回帰」の流れがひとつ、そうして、二つ目は、団塊世代などの「マチュアード(成熟した)カップル」に代表される50代60代の需要が目立ち始めていること。そして、三つ目は単身女性がマンションを買い始めていることです。


 当然従来のように、30代から40台のファミリー需要も多くの割合を占めていますが、マチュアードカップルや単身女性などの新しい需要が「都心回帰」の流れの牽引役を果たしていることから、より目立つ現象になっているといえるでしょう。


 新しい需要獲得のため供給側は新しいプランニングを投入


  当然このような新しい需要層にマンションを買ったもらうために、マンションデベロッパーは、これまでとは違うコンセプトのマンションを作っていく必要があります従来は「標準家族」といわれた四人家族を基本に置いたファミリータイプが供給の中心で、3LDKと4LDKタイプが全体の95パーセント以上を占めていました。ところが「二人」や「一人」がマーケットに登場すると、従来のファミリータイプのためのプランニングだけでは需要がついてきません。このため、供給側では様々な提案プランを作りマーケットに投入しているのです。

室内のパブリックとプライベートの考え方を大きく変えていく「二人」家族と一人世帯


 新しい需要の前面に出てきた二人住まいや単身世帯のためのマンションプランニングが従来のファミリータイプと大きく違う点は、専有面積内のパブリックスペースとプライベートスペースに関するものです。4人家族の場合、夫婦が寝室を共用し、二人の子供がそれぞれの部屋を持つという形で最低3つの個室が必要とされ、それぞれの「個」が共用するバスルーム、ユーティリティ、リビングという作られ方をしています。しかし、二人や一人の住まいでは、このパブリック、プライベートという区分が大きく違ってきます。


 寝室とバスルームが近いほうが使い勝手がいいですし、ユーティリティも同じです。


 また、ダイニングテーブルというとなぜか最低四人用というものがおかれていますが、二人以下の暮らしでは、従来のテーブルをおく必要が必ずしもありません。


 このように様々な点で新しい需要には新しい「提案型」のマンションが必要とされているのです。逆に言えば、新しいプランニング商品が投入され始めたから、新しい需要層が前面に出てきているともいうことができます。
2005年7月
       不動産市況アナリスト 志田真郷


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